オープニング映像メイキング紹介
「働くお兄さん!」のオープニングはなんと糸操り人形を使用した人形劇!
初めてご覧になって驚かれた方も多かったのでは?
この映像のメイキングを、ディレクションを担当した竹葉リサさんと、実際に人形を制作・操演した糸あやつり人形『一糸座』スタッフのコメントと共にご紹介します!
1. 操り人形の制作
まずは映像に登場する「タピオ」と「クエ彦」の操り人形の制作からスタート。アニメーション設定をもとに、粘土で頭部や手足など、衣服から出ている部分を作っていきます。
形が出来上がるとフェルトや目玉などの素材を貼りこみ、キャラクターのディテールを上げていきます。
糸あやつり人形『一糸座』さんに聞いてみました!
・人形つくりのポイントデザインに合う、可愛い動きができるように、どう作るかがポイントでした。 ・「働くお兄さん!」のキャラクターを制作するにあたって心掛けた点可愛いデザインのイメージを壊さないように作ることを心がけました。 ・「タピオ」と「クエ彦」の人形制作で大変だったことタピオとクエ彦のキャラクターの特徴、鼻・口の形の立体感を出すことが大変でした。 |
2. コンテ制作
一方、竹葉リサさんは映像の設計図ともいえる「絵コンテ」を制作。
15 秒ほどの映像尺で、今作のテーマである「働く」をイメージして、タピオとクエ彦が色々な仕事に奮闘するさまを描きつつ、最後にタイトルでまとめる一連の流れをラフイメージで作成。
こちらをもとに情景イメージを決めたり、人形の演技を決めていきます。
オープニング映像ディレクターの
竹葉リサさんに聞いてみました!
・「働くお兄さん!」という作品についての印象は?
働く事へのお気楽さが微笑ましいアニメーション「働くお兄さん!」。張り詰めているばかりでは仕事への愛は生まれない。そんな「ゆる~む」アニメだと思います。
・人形劇の映像を作成するにあたって気を付けた点はありますか?
徳川幕府公認の糸あやつり人形『一糸座』さんとのコラボなので準備から何までとても楽しみでした。
チャップリンの「モダンタイムズ」でもあるように、労働って誰しも一度は「操られている」という感覚に陥るかもしれない。だからこそ、あやつり人形たちが生き生きと芝居をすることで、その逆説を描きたかったんです。
背景の書き割りの高さに連動して、糸の長さが変わり、長いと緩慢にるし、短いと窮屈になります。糸あやつり人形『一糸座』の皆さんが人形たちがホップするよう、指先で繊細な強弱をつけて演じてくださいました。それは数ミリに及ぶ緻密な世界なんです。何度もテイクを重ねるごとに人形たちの顔つきも変わってくるようでした。
ジオラマの中での撮影は童心に戻って、没頭できるのでたまらなく楽しかったです。
・OP 映像で「ここを見て欲しい!」という拘りの部分は?
どうでしょう……。特にここに注目!という場面はございませんが。子供番組を見るような感覚で楽しんでいただきたいですね。深夜番組ではありますが(苦笑)。
子供時代の「お仕事」のとらえ方って、もっと純粋だった気がするので。そんな気持ちで撮ってたんで。
3. 人形操演 ・ 撮影
コンテをベースに背景やプロップを配置し、人形を操演し撮影します。
使用されるバケツや自転車など、人形サイズに合わせて作られたミニチュアですが、精巧なつくりで自分たちの身の回りにありそうな感じがありますね!
そして様々なアルバイトに挑戦するタピオとクエ彦の動きはコミカルでとても感情豊か!
糸あやつり人形『一糸座』さんの人形操演の技術がいかんなく発揮されています!
『働くお兄さん!』オープニング映像
糸あやつり人形 『一糸座』 とは
「糸あやつり人形一糸座」は十代目結城孫三郎(故結城雪斎)三男、結城一糸によって2005年に旗揚げされた。 江戸の糸あやつり人形の流れを汲む座として古典作品の上演のみならず、現代の演出家・作家・俳優達との共同作業による新作公演、海外との国際共同公演など、意欲的な芝居創りを展開している座である。 糸あやつり人形 『一糸座』公式サイト |